キャラクターづくり5つの要素

 

絵本のキャラクターって、どうつくっていけばいいんだろう?

 

『小池一夫のキャラクター創造論』という本を読んだところ、

「こういう観点からキャラクターをつくっていけばいいんだ!」

とキャラクターづくりのポイントが分かりやすく書かれていました。

 

小池一夫さんは、漫画の原作や脚本をされていた方ですが、

キャラクターの世界観をしっかり設定しておくことは、

絵本づくりでも役立つことです。

 

この記事では、『小池一夫のキャラクター創造論』(小池一夫/著)を参考に、

キャラクターづくりのポイントをまとめています。

 

主人公のキャラクター

 

主人公のキャラクターを考えるポイントは次の5つです。

 

  1. 夢、願い
  2. オーラ
  3. 弱点
  4. くせ
  5. アイテム

一つずつ見ていきます。

 

夢、願い

 

夢、願いによって、主人公が目指す方向が決まります。

 

主人公の「夢、目的」へ向かう道のりと、

そこにある「謎」、

そして主人公の邪魔をする「敵役」

 

これらの要素が読者を引きつけます。

 

オーラ

 

オーラは、その人の内面から溢れ出る、光やエネルギーのようなものです。

 

いっしょにいて何だかなごむ人、

逆に威圧感を感じる人、

あなたのまわりにもいませんか?

 

主人公には親しみやすい「プラスのオーラ」を。

敵役には「マイナスのオーラ」(=カリスマ性)をつけます。

 

弱点

 

主人公には弱点が必要です。

何の弱点もない完全無欠のキャラクターは、読者の感情移入がしにくくなります。

 

強くて憧れの人にも、弱い部分があることを知ると、

ぐっと親近感を感じますよね。

 

またサイボーグのような身体なのに、

一部、この部分だけは弱い、という設定であれば、

戦いでそこを突かれたら、読者はハラハラします。

 

主人公の「弱点」に対して、敵役には「欠点」を与えます。

欠点は冷血、無慈悲、手段を選ばない、など共感できない部分です。

 

くせ

 

くせは、キャラクターの内面が漏れ出したものです。

 

くせの役割
  • キャラクターを特徴づける
  • 内面を「見える化」する

 

口ぐせ、決めゼリフ、特徴のある口調があれば、

聞くだけでだれが言っているのか分かるでしょう。

 

こぶしを強く握る、ひたいに指を当てる、など、

仕草は心の状態をあらわすことができます。

 

アイテム

 

特徴のあるアイテムをもたせると、

キャラクターを「たたせる」ことができます。

 

アイテム自体が意味を持っています。

たとえば仏像は、それぞれのアイテムを持っていて、

見ればその仏像の役割が分かるのだそう。

薬壺[やっこ]や錫杖[しゃくじょう]、宝剣などです。

 

見た目で「どんな人か」「何をする人か」が分かるんですね。

 

博士タイプなら辞書、

研究者タイプなら虫眼鏡、

記者ならメモ帳、

画家なら絵の具箱…などでしょうか。

 

まとめ

 

ストーリーの方向性を決める「夢」

親近感を持たせる「オーラ」「弱点」

 

そして、ことばで説明するのではなく、

内面をあらわす「くせ」

性質や役割を、見た目でパッとあらわせる「アイテム」

 

キャラクターづくりには、この5つのポイントをおさえてみましょう!