先日、父が亡くなりました。
77歳でした。
大学進学で実家を離れてから、ずっと離れて暮らしていました。
元気は元気でしたが、
「お父さんもいつかは亡くなる」
「いつ亡くなってもおかしくない」
という覚悟は、
もうずいぶん前から持っていました。
自分もいい大人だし、
覚悟もできているし、
…と思っていましたが、
実際に亡くなった姿を見て、
お骨になった姿を見て、
しばらくの間は、
人前では泣けないけれど一人になるとすごく泣いていました。
そして、
自分がいい大人でも、何歳でも、
親が亡くなったときって子どもに戻るんだ、と知りました。
最後にひたいに触れたとき、冷たさにびっくりした。
お風呂に浸かって亡くなってたこと瞬間に思い出した。
でもすぐに、あ、冷たくて当たり前か、って思った。
その冷たさを自分のほっぺたにあててみた。
あっためてあげたくて。
触れたときに、子どものころの感覚が、一瞬で戻ってきた。
毎晩お父さん登りをして遊んだこと
怖い夢を見てお父さんのベッドにもぐりこんだときのこと
遊んでる途中で気付いたらしばふに寝転がって空を見上げてたこと
温かくて当たり前だったお父さん。
最後に触れられてよかった。
お骨は白くて
砕けば灰になってしまうほど。
でもきれいで
これを使って歩いていたんだ
しっかりとお父さんの生を支えていたんだ
って思ったよ。
職場の上司に「しばらくはさみしいと思います、無理しないでね」って
言ってもらったことがありがたかったです。
何も話したくないときにそっとしておいてもらえることも
ふだん通りに接してもらうことも
そんなつながりのありがたさにも気付きました。
悲しいときはどうしても悲しい
それがあるときふっと
あれ、もう悲しくないかも、ってなるんだな。