人見知りでみんなと同じことができない子にどう対応する?

 

子どもが極端に人見知り、恥ずかしがり屋のために

みんなと同じことができない…

お母さんは心配になってきてしまいますよね。

 

我が家の5歳の娘は、

公園で知らない子がいるとなかなか遊べず、

誰もいない小さな公園で、母親の私と遊ぶのが好き。

怖がりで慎重なので、アスレチックなども苦手です。

 

1〜2歳の頃は、公園に連れて行っても積極的に遊べず、私にくっついたままなので、

経験が少なくなってしまうのではないかと心配しました。

 

幼稚園に入り、お友だちに慣れて普段はよく遊べるようになったようですが、

私が保育に入る時はくっついていることもよくあります。

 

幼稚園のイベントでの出来事

 

先日、幼稚園で保護者も参加のあるイベントがありました。

森のようちえんなので、普段は子どもたちが自由に好きな遊びをしています。

 

その日は少しだけ「挑戦」という感じで、みんなの前で名前を言ったり、

掛け合いの歌をうたったり、子どもたちと先生で踊ったり、

ということをしたんですが…

 

娘は私から離れず、いっしょに見ているだけでした…。

 

毎年秋に行われるすてきなイベントなので、

私は「今年は年長さんで最後なのに…」と残念な気持ちになったのです。

 

同じことができれば良い?

それは誰の気持ちなのか考えてみる

 

子どもが「みんなと同じことができない」ことでイライラしてしまう、

情けない気持ちになる、大丈夫かと心配になる…

 

その気持ちが「誰の感情なのか?」というと、「私」の感情です。

子ども本人は、親と同じ気持ちを感じているわけではありません。

 

娘はイベント中ずっと私にくっついて座っていましたが、

みんなのやることを見ながら、おもしろいことがあれば笑っていました。

 

終わったあとは、

「楽しかった、今日のことずっと覚えていたい」

と言うので、ちょっと驚きました。

 

私は勝手に、娘も自分と同じように

「みんなと同じようにできなくて残念だ」とか、

「できなくてつまらない」と思っているんじゃないかと思ったのです。

 

あとから思うと、娘は

「今はできない、やりたくない」

「お母さんにくっついていられてうれしい」

と思いながら楽しんでいたのかな、と思います。

 

できるできない、で判断する風潮

 

子育てでは、「まわりと比べないようにしよう」と心がけていても、

つい誰かと比べてしまうこともあります。

 

「あの子はできるのに」「この歳でできないなんて」「できるようにさせたい」と、

できる、できないで子どもを評価しがちです。

 

子どもたちに対してだけでなく、

私たちは「何かができること」や「生産性」に価値を見出だす風潮があります

病気や、歳を取って今まで通りのことができなくなると、

なんの価値もないように感じてしまう…。

 

ですが本来、人には「存在そのもの」に価値があります。

 

小さな子どものうちから、

「ほかの子より早く」「ほかの子よりできるように」

と親が競争心を煽られて、「できるできない」で評価することは、

はたして必要なことなのか?

風潮に流されていないか?

 

娘を通して、そんなことを考えました。

 

子どもに合わせた見守り

子どもの気持ちに寄り添う

 

子育て中に一番に考えたいのは「子どもの気持ち」です。

子どものためと思ってやることの中には、

実は「親の気持ち」を満たすためにやっていることあります。

 

できないのは恥ずかしい、と思うのは親の感情で、

子どもは「できなくても恥ずかしくない」と思っているかもしれません。

 

基本的に何かが「できる」「できるようになる」というのは、

子どもにとってとてもうれしいことです。

それは、誰かと比べてではなく、

今までの自分と比べてのこと。

 

親や保育者は、子どもそれぞれの「できた!」という喜びに共感すれば良いのだと思います。

 

みんなと同じじゃないことにも長所がある

 

先日のイベントのあと娘の幼稚園の先生が、

 

みんなと同じことをやらないというのは、自分を持っているということ。

流されず、自分の気持ちを持てるというのはすごいことよ。

そして、よくまわりを見て自分の気持ちを感じているのね。」

 

と話してくださいました。

 

「できない」はマイナスではなく、その子ならではの良い面だったりする!

これは、親や保育者が持ちたい視点だと思いました。

 

子育ての目標とは?

 

子育ての目標は、

「子どもをおとなにしてあげること」

 

「できるできない」で評価したり、比べる必要はないのです。

子どもの気持ちに寄り添い共感しながら、

こどもが自分の価値を自分で認められるよう、見守っていきましょう。