自分のために絵本を読む

 

「子どもが生まれてから絵本を読むようになった」

そんな人は多いのではないでしょうか。

 

子どもに絵本を読んであげていると、

おとなは文章を読むことに一生懸命で、絵をじっくり見れていない…

ということもよくあります。

 

時には、自分のためにゆっくり絵本を読んで、絵本の世界を楽しんでみましょう。

おとなが自分で絵本を楽しむポイントをあげてみました。

 

声に出して読む

 

声に出すことで、文章のリズムをより感じられます。

耳で聞くリズムの心地よさを味わってみましょう。

 

ことばと絵の関係を見てみる

 

絵本は「ことば」と「絵」で物語が進んでいきます。

絵本の中には

  • ことばと絵が同じ物語を語るもの
  • ことばの物語を絵の物語が「おし広げて」語るもの
  • ことばと絵が別の物語を語るもの

があります。

 

ひとつの絵本の中でも、上の3つが組み合わされている場合もあります。

 

ことばと絵が同じ物語を語る

 

ことばに書かれているとおりのことが絵にも描かれます。

絵とことばが重複するため、冗長になってしまう場合もあります。

 

ことばの物語を絵の物語が「おし広げて」語るもの

 

基本的にことばと絵が同じ方向に進みますが、

ことばに書かれていないことを、絵が補足し、おし広げて物語ります。

 

読者はことばを手がかりに、絵からさまざまな情報を受け取ります。

絵によって状況や性格・感情が表されたり、

またメインの物語とは別の物語が同時進行しているなどの場合もあります。

 

ことばと絵が別の物語を語るもの

 

ことばで書かれていることと、絵で描かれていることが食い違っている場合です。

たいていは、作者の意図・狙いが隠されています。

 

ことばと絵が食い違っている場合は要注意!

どんな狙いがあるのか、じっくりと読み解くのもおもしろいです。

 

人物の動きの方向に注目してみる

 

左開き(横組み)の絵本の場合、物語は右へ右へと進んでいきます。

各登場人物の向きや配置に注目してみましょう。

ここにも作者の意図があります。

 

「ページターナー」とは早く次のページを見たいと思わせるしかけのことです。

人物がページターナーの役割をしている場合もあります。

 

画材や技法に注目してみる

 

絵本の絵は、画材も技法もさまざまです。

スケッチのようにさらりと描いた絵、重厚に塗り重ねられた絵、きっちり丁寧に描かれた絵など。

何の画材でどうやって描いているのか、考えてみるのもおもしろいですね。

 

まとめ

 

絵本には、おとなにもおもしろいしかけがたくさんあります。

絵本のしかけを読み解いたり、

ことばのリズムや絵を味わってみましょう。

 

自分でゆっくり味った絵本は、

お子さんに読み聞かせるときにも、より楽しめると思いますよ。